祖父の命日

今日12月9日は父方の祖父松之助さんの命日です。ちなみに松之助のお父さんは松治郎さんで、松治郎さんのお父さんは松之助さんです(笑)なんか昔の名前はややこしいですね。

祖父は父がまだ9歳の時に亡くなっているので、私は親戚の家のお仏壇に飾ってある似顔絵しか見たことがなく、父もあまり記憶に残っていないそうです。父が私の祖母から聞いていた話なので定かではないですが、祖父は古美術商をやっていて、父が生まれた頃はまだ裕福で、京都の仏光寺辺りのすごく大きなお屋敷に住んでいたらしく、父のお兄さんも当時では珍しく大学にも通っていたそうです。でも、戦争の影響で父が5歳くらいの時に家もお金も没収され、もともと心臓が弱かった祖父はその数年後に46歳で亡くなってしまいました。今で言う「救心」さえ買うことが出来たら死なずに済んだのに…とよく祖母が言っていたらしく、何故か今も父は「救心」をお守り代わり持っていて、私が結婚して家を出る時も「救心」を持たせてくれました。

祖父が亡くなったのが昭和19年12月で終戦前の混乱期でしたが僅かながら保険金がおりたと安心したのもつかの間、一定以上の資産を持つことを政府が禁じた為、その保険金も紙切れになってしまったと祖母が途方にくれて泣いていた姿は今でも父の記憶に残っているそうです。

当時はもっと若くで戦死された方もたくさんいらっしゃいますが、それにしても46歳ってまだまだ若いですよね。私はその歳を追い抜いてしまいましたが、改めて今ある幸せはご先祖さまのお陰だなと思うようになりました。人生の折り返し地点を過ぎてそろそろ恩を返していく立場にならないといけないのに、まだまだ両親の脛をかじったり、周りの皆さんのお世話になりながらぬくぬくと生きております。本当にありがたいことです。

命日はきっとご先祖様を思う日なんでしょうね。会ったこともない方ですが、父や兄や私ともどんな共通点があるのかなぁとか、どんな声だったのかなぁなんて、あれこれ想像してみたり。

世代交代していくといつかは忘れてしまうものだけど、命日によせてブログに残しておこうと思います。私はこれからも救心を見るたびに顔も知らない祖父のことが頭によぎってしまうと思いますが…

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シロくんもぬくぬく生きてますね(笑)